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労務・採用

訪問介護の移動時間・待機時間、お給料は出る?国の通知で確認する「労働時間」の考え方

こんにちは、ぺーさんです。

「現場のキホンシリーズ」第3回は、訪問介護で働くヘルパーさんから聞かれることの多い「移動時間にお給料は出るの?」というテーマです。

結論からお伝えすると、利用者さんの家から次の利用者さんの家へ移動する時間は、事業所の指示で移動していて自由に使えない場合、原則として労働時間にあたります。労働時間であれば、事業所には賃金を支払う義務があります。

国の通知で示されている考え方

訪問介護の労働時間については、厚生労働省が次の通知で考え方を示しています。

  • 「訪問介護労働者の法定労働条件の確保について」(平成16年8月27日 基発第0827001号)
  • 「訪問介護労働者の移動時間等の取扱いについて(周知徹底)」(令和3年1月15日)

令和3年にあらためて周知の通知が出たのは、それだけ現場で正しく扱われていないケースがあったからだと考えられます。

4つの時間の考え方

通知では、次の4つの時間について整理されています。

時間 労働時間になる場合
移動時間 事業所・集合場所・利用者宅の間の移動で、業務のための移動を命じられ、自由に使えない場合
待機時間 急な依頼に備えて事業所などでの待機を命じられ、自由に使えない場合
研修時間 事業所の指示による研修。指示がなくても、出ないと不利益がある・実質的に出席が強制されている場合
記録・報告書の作成時間 制度や事業所のルールで義務づけられ、事業所や利用者宅で作成する場合

ポイントは「その時間を自分の好きなように使えるかどうか」です。たとえば、次の訪問まで2時間あいていて、その間は自宅に帰ったり買い物をしたりと自由に過ごせる場合は、移動時間とは扱いが変わることがあります。一方、利用者宅から次の利用者宅へそのまま向かう、通常の移動時間であれば労働時間にあたります。

「介護報酬に含まれているから」は理由にならない

ときどき「移動時間は介護報酬に含まれているから、別に払わなくていい」という説明を聞くことがあります。

通知では、介護報酬が移動時間などを含めて包括的に設定されていることは、賃金を支払う義務を変えるものではないと整理されています。報酬の仕組みと、職員に支払う賃金のルールは別の話です。

払い方は事業所によって違う

移動時間の賃金の払い方は、事業所によってさまざまです。

  • 移動時間も含めて時間給で計算する
  • 移動1回ごとに手当を払う
  • 訪問1件あたりの単価に移動分を含めている

どの方法でも、最低賃金を下回らないことが前提です。訪問1件の単価に含める場合は、移動時間を含めた時間で割っても最低賃金以上になっているかがポイントになります。

気になったときの確認方法

「自分の移動時間はどう扱われているんだろう?」と思ったら、次の順で確認してみてください。

  1. 雇用契約書や労働条件通知書に、移動時間の扱いが書かれていないか
  2. 賃金規程や就業規則に、移動手当などの決まりがないか
  3. 管理者やサービス提供責任者に「移動時間の扱いを確認したいです」と聞いてみる

それでもわからないときや、話し合いで解決しないときは、お近くの労働基準監督署や総合労働相談コーナーに相談することもできます。

まとめ

  • 利用者宅間の通常の移動時間は、原則として労働時間にあたる
  • 待機・研修・記録作成の時間も、条件によっては労働時間になる
  • 「介護報酬に含まれている」は、賃金を払わない理由にならない
  • 払い方は事業所ごとに違うが、最低賃金を下回らないことが前提

自分の働いた時間がどう扱われているかを知っておくことは、長く安心して働くための第一歩です。

参考

この記事は一般的な考え方を紹介したものです。個別の勤務形態によって判断が変わることがあるため、具体的なケースは事業所や労働基準監督署に確認してください。

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