今週の介護・障害福祉ニュースまとめ(10/24号)
こんにちは、ぺーさんです。
今週も、介護保険・障害福祉に関わるニュースをまとめてお届けします。今週取り上げるのは次の4つです。
- 介護サービス事業者経営情報データベースシステムの運用が再開されます
- 介護現場の事故報告、将来は新システムに一元化される計画です
- 障害福祉報酬改定の検討:居宅介護・重度訪問介護の「同一建物等減算」見直しの方向性
- 障害福祉報酬改定の検討:居宅介護の「家事援助」の適正利用について
それぞれ見ていきます。
介護サービス事業者経営情報データベースシステムの運用が再開されます
何が発表された
厚生労働省老健局が令和8年10月15日付で通知を出し、一時停止していた「介護サービス事業者経営情報データベースシステム」への報告受付を、令和8年10月26日(月)から再開すると発表しました(介護保険最新情報Vol.1546)。対象は令和7年3月から令和8年2月までに会計年度が終了する事業者で、報告期限は令和8年12月31日です。それ以降に会計年度が終了する分についても、順次期限が示されています(令和8年3月〜12月終了分は令和9年3月31日まで)。
報告が必要な事業所・施設には訪問介護も含まれています。なお、その事業年度の介護サービス費用の受領額が、すべての事業所・施設を通じて100万円以下の場合などは、報告が免除されます。
事業所への影響
一時停止で「結局いつまでに出せばいいのか」が分からなくなっていた事業所も多いと思います。今回、期限が明確になったことで、準備を進めやすくなりました。報告は原則として会計年度ごと・事業所単位で行いますが、会計が事業所別に分かれていない場合は法人単位での報告も認められています。
やっておきたいこと
- 自社の会計年度の終了月を確認し、どちらの期限(令和8年12月31日/令和9年3月31日)に当たるかを把握しておく
- 受領額100万円以下などの免除対象に当たるかどうかを早めに確認する
- 決算が済んでいる事業年度分は、入力に必要な数値(延べ床面積、職種別の人員数など)を今のうちに整理しておく
介護現場の事故報告、将来は新システムに一元化される計画です
何が発表された
厚生労働省老健局は10月21日付の事務連絡で、介護現場で事故が発生した際の報告について、現在検討している新しい仕組みを示しました。将来的には「介護サービス情報公表システム」の仕組みを使った「介護現場における事故情報報告システム」を構築し、令和9年4月頃からの稼働を目指すとしています。あわせて、現在使われている事故報告様式の改正案(たたき台)も示されましたが、内容は現在も調整中とされています。
事業所への影響
今回示されたのはあくまで検討中の案であり、すぐに何かが変わるわけではありません。ただ、事故情報を国として収集・分析し、現場にフィードバックする仕組みを整える方向性であることは、今後の事故対応の考え方にも関わってきます。
やっておきたいこと
- 今の時点では様式変更への対応は不要。ただし「できるだけ早く、遅くとも5日以内を目安に」第一報を出すという考え方は現行の運用とも共通するため、事業所内の報告ルートを改めて確認しておく
- 続報が出たら、様式の切り替えタイミングを見逃さないようにする
障害福祉報酬改定の検討:居宅介護・重度訪問介護の「同一建物等減算」見直しの方向性
何が発表された
10月20日に開催された「社会保障審議会障害者部会」(第160回)で、令和9年度障害福祉サービス等報酬改定に向けた検討状況が示されました。このなかで、居宅介護の「同一建物等減算」について、同一敷地内・隣接建物に居住する利用者へのサービス提供の実態を踏まえた見直しが論点として挙げられています。現行、同一建物等減算の算定対象となっている事業所は1,411事業所あり、そのうち対象利用者の割合が90%以上の事業所が67.8%を占めるという現状も示されました。
また、重度訪問介護についても、集合住宅に居住する利用者への訪問実態を踏まえ、居宅介護と同様の同一建物等減算の仕組みを新たに設けることが論点として挙げられています(現行は減算なし)。
事業所への影響
これらはあくまで「検討してはどうか」という事務局提案の段階であり、決定した内容ではありません。ただ、同一建物等への訪問が多い事業所にとっては将来の収入に関わる論点であるため、動向を注視しておく必要があります。
やっておきたいこと
- 自社の利用者のうち、同一建物・集合住宅に居住する方の割合を一度把握しておく
- 重度訪問介護を提供している場合、今後の報酬改定の方向性として「同一建物等減算」が導入される可能性があることを念頭に置いておく
- 令和9年度報酬改定に向けた検討は今後も続くため、確定情報が出るまでは憶測で動かない
障害福祉報酬改定の検討:居宅介護の「家事援助」の適正利用について
何が発表された
同じ第160回障害者部会の資料のなかで、居宅介護の「家事援助」の適正利用について、制度の趣旨を改めて広く周知する方向性が示されました。参考資料では、利用者が不在のときの家事援助や、買い物への同行(本来は移動支援に当たるもの)を居宅介護の家事援助として算定することは「適当ではない」という整理が示されています。
事業所への影響
いわゆる家事代行サービスとは違う、という制度の基本的な考え方が改めて確認された形です。すでに適正に運用している事業所にとっては大きな変更ではありませんが、利用者・家族への説明や、サービス提供責任者による計画作成の場面で、この整理を踏まえておくことが望ましいといえます。
やっておきたいこと
- 居宅介護の家事援助について、利用者不在時の提供や買い物への同行の扱いなど、自社の運用を一度点検する
- サービス提供責任者向けに、家事援助と移動支援の違いを改めて周知する
まとめ
今週は、訪問介護の経営情報報告の再開という「すぐに対応が必要なもの」と、障害福祉報酬改定に向けた「将来の検討事項」の両方を取り上げました。経営情報データベースについては期限が明確になったので、まずはそちらの準備を進めつつ、報酬改定の動向は今後も注目していきたいと思います。
以下は私の考えです。同一建物等減算の見直しも、家事援助の適正利用の話も、根底にあるのは「実態に応じた公平な制度にしていく」という方向性だと感じています。集合住宅への訪問が多い事業所、家事援助の提供が多い事業所にとっては気になる論点だと思いますので、確定情報が出るタイミングで改めて詳しくお伝えします。
本記事は、公開されている情報をもとに一般的な内容を整理したものです。最新かつ正確な内容は、各省庁・自治体の公式資料をご確認ください。

