【訪問介護開業記】もうすぐ運営指導があります
「訪問介護開業記」シリーズの第8回です。開業から半年ほど経ったある日、行政庁から一本の電話がありました。
ついにこの時が来た
「◯月◯日〜◯日の間で運営指導をさせていただきたいので、ご都合のつく日程をいくつか教えてください」
介護福祉事業を営むすべての事業者がもっとも恐れるもの。それこそが「運営指導」です。一昔前までは「実地指導」と呼ばれており、いまだに「監査」と呼ぶ人もいますが、運営指導と監査では意味も内容も違います。
運営指導と監査の違い
「運営指導」とは、サービス事業者が法令や指定基準に基づいて適切に事業を運営しているかどうかを、行政庁の職員が直接事業所を訪問してチェックし、必要に応じて指導や助言をするものです。おおむね3〜6年に1度の頻度で行われます。
一方「監査」とは、不正請求や基準違反などが疑われる事業者に対し、事実確認や改善を目的として行われる調査です。運営指導で不正や違反の疑いがあると認められた場合や、内部・外部からの通報があった場合に行われます。
指定を受けてから運営指導までの間
介護や福祉の事業は、事業を始める前に事業者側が行政庁に対して指定申請を行い、基準を満たしていることが確認されて初めて事業を開始できます。一度指定を受けると、運営指導や監査が入るまでは基本的に行政庁からのチェックは入りません。
あったとしても、「必要な書類が揃っているか、基準を満たしているか、正しく報酬請求を行っているか自己点検してください」というチェックリスト方式の簡単なものがほとんどで、書類をすべて出せと言われることはありません。必要な書類が揃っていなくても、チェックリストに「すべて揃っています」と記入して提出すればそれで受け付けられてしまうのが実情です。
運営指導の進み方
「運営指導」では、今回のように事前に通達があり、当日までに必要な書類を提出。提出した書類をもとに当日の運営指導が進んでいく、という流れになります。
当然、事前に提出した書類と運営実態に乖離があれば指導を受けることになりますし、明らかな不正(サービス提供していないのに報酬請求をしている、基準を満たしていないのに加算を算定しているなど)があれば、その場で運営指導から監査に切り替わり、厳しい追及を受けることもあるそうです。
常日頃からきちんと書類を揃えて正しく報酬の請求をしていれば、何も怖くないのが運営指導です。多くの事業所が日々の現場業務に追われて書類仕事が追いついていないからこそ、いざ「運営指導が来る」となると当日まで溜まりに溜まった書類作成に追われるのだと思います。ご多分に洩れず、当事業所もその多くの事業所の中のひとつでした。これから運営指導当日まで、必死のパッチで書類を揃えていくことになります。
実地指導・運営指導に向けて開業直後から準備しておきたい実務面のポイントは、こちらの記事でも整理していますので、あわせて参考にしてください。
次回は、実際に運営指導を受けてみてどうだったか、当日の流れと指摘事項について綴ります。