ふくしノート

訪問系障害福祉サービスの開業・運営を、行政書士の実務目線で

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開業直後に見落としがちな加算届の期限——毎月15日ルール

前回の記事では、スタッフを雇う前に済ませておきたい労務手続きを取り上げました。人員体制が整い、いよいよ加算の算定を検討する段階になったら、次に気をつけたいのが加算届(体制届)の提出期限です。今回は、開業直後に特に見落とされがちな「毎月15日」のルールを解説します。

加算届は「毎月15日」が分かれ目

新たに加算を算定しようとする場合や、区分を変更する場合、体制届の提出期限は毎月15日です。毎月15日までに届出をすれば翌月から算定を開始できますが、16日以降になってしまうと算定開始は翌々月にずれ込みます。15日が閉庁日にあたる場合は、その直前の最終開庁日が期限になります。

たとえば、10月15日までに体制届を提出できれば11月分から加算を算定できますが、1日でも遅れて10月16日の提出になってしまうと、算定開始は12月分にずれてしまいます。この差はわずか1日ですが、丸々1か月分の加算収入に影響します。

開業直後によくある見落とし

指定日は月の途中(1日または15日)に設定されることが多く、これまでの記事で触れたとおり、開業直後は人員体制の確定や届出書類の準備に追われがちです。その結果、「体制は整っているのに、体制届の提出が15日を過ぎてしまい、加算の算定開始が1か月遅れる」というケースが少なくありません。

指定日が確定した時点で、算定を予定している加算の種類を洗い出し、体制届の提出期限を逆算してスケジュールに組み込んでおくことが、この落とし穴を避ける一番の方法です。

有利な変更と不利な変更で扱いが違う

ここで注意したいのが、加算の単位数が増える・新たに算定を始める場合と、単位数が減る・算定できなくなる場合とで、届出の扱いが異なる点です。加算が増える方向の変更は、前述のとおり届出日を基準に翌月または翌々月から算定が始まります。一方、加算の単位数が減る、あるいは算定要件を満たさなくなる場合は、届出の時期にかかわらず、その事実が発生した日から反映されます。

つまり、「届出を後回しにしても不利にはならない」というのは誤りで、要件を満たさなくなった時点にさかのぼって過誤調整の対象になることがあります。有利な変更は届出のタイミング次第で遅れる一方、不利な変更は待ってくれないという非対称性を理解しておく必要があります。

まとめ——加算届の期限で押さえる3点

  • 加算の新規算定・区分変更は、毎月15日までの届出で翌月から、16日以降は翌々月から算定開始となる
  • 指定日が月の途中になることが多い開業直後は、体制届の提出期限を逆算したスケジュール管理が欠かせない
  • 加算が減る方向の変更は届出日にかかわらず事実発生日から即座に反映されるため、有利な変更とは扱いが異なる

加算届の期限を押さえたところで、次は障害福祉サービスの代表的な加算である処遇改善加算について、具体的な取得タイミングを見ていきます。

本記事は一般的な情報を整理したものであり、加算届の提出期限や取り扱いは自治体によって異なる場合があります。実際の届出にあたっては、提出先の窓口にご確認ください。